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アナログにも程がある

作成年月日
2005年11月23日 01:27

液晶モニタに保護フィルムを貼った事に気を良くして遂に長年暖めてきた秘密兵器を投入。なるべく安くて薄くてちっちゃい定規に眼鏡拭きを両面テープで貼りつけたものだ。

photoshopではshiftキーを押しながらだと、画面に対して垂直な線と水平な線がフリーハンドで描けるのだが、ちょっと斜めの線となると手立てが無い。2点間をshiftキーで繋ぐというやり方も有るが、筆圧が不透明度に反映されている状態だと、狙った濃さで色を出すのが難しい。また画面をひょいひょい回転出来ないので、右下に向かう線等はとても引きにくい。

直接画面に描けるんだから定規を置けば楽だよなぁ、と考えてはいたものの、ガラス面に定規を置くと傷が付くし、そもそもパスでマスクを作るんだから、直線を引くような局面もそうそう無いなと、これまで延ばし延ばしにしてきたのだが、「キャンバスの階層」で報告した通り、マスクやレイヤーを使わなくなって来たので必要に迫られて作ってしまった。

どの程度使えるのやらと思っていたが、これはかなり使えるガラスの厚み分の視差が生じるので、狙った所に寸分違わず直線を引くという芸当は望むべくも無いのだが、やっぱり慣れた道具はストレスも少ない。少々狙った所から外れても、ctrl+zを押せば元通りだし、それすらも面倒なら、はみ出した部分をすぐに塗りつぶす事も出来る。

もうphotoshopを使ってる意味があんのかという位の有様だが、ガラス棒を使わなくてもいいし、定規の裏に1円玉を貼る必要も無いし、デジタルの恩恵は有り余るほどある。ソフトの機能を強化するよりも、インターフェースを改善する事の方が効果的な場合もある。普通のペンタブレットでもこの「定規」という道具が使えるように、専用の製品を出して欲しいものだ。(タブレットの上に定規を置くと、線を引く側のラインを検出して画面に表示するようになっていれば、色々楽になるのではないだろうか)

ちなみにこの秘密兵器の最大のポイントは、裏地に眼鏡拭きを使っているので、定規を使えば使うほど、画面の汚れが落ちていくという、創作と清掃が同時に出来てしまう所にある。目論見通りに行けば、描けば描くほどモニタがキレイになって行く筈なんだが、その性能が企画通りに働くかどうかは、もう少し先になってみないと分からない。