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シュガシュガルーンの健全性

作成年月日
2005年07月12日 04:49

諸般の事情で再来月までに背景100枚描かなきゃいけなくなったので、当分与太話くらいしか書けなくなりそうだ。

そんなわけで今日のお題は「シュガシュガルーン」

安野モヨ子が「なかよし」に連載してるというだけで、クラクラしてしまうが、アニメで内容を見てみるともっとクラクラする。

この主人公は魔界から人間界にやってきたクイーン候補生なのだが(魔女っ子メグちゃんと言えば話が早いだろうか?)ライバルで親友の子と「奪ったハートの数と質を競う事」になっているわけだ。

眠いので話が上手く通じてるかどうか不安だが、分かって貰えただろうか。

で、その「ハートを奪う」というのは要するに「異性を自分にときめかせる」という事らしく、彼女は正々堂々「皆が自分を好きになるように」あれやこれやと拙い策を練るのである。

見た目は小学生だが、やってることは気合入れて合コンに繰り出すお姉さま方と同じである。物凄く計算して(当分は上手く行かなさそうだが)、なんとかして学校の男子の人気を博そうとしている訳だ。好意は欲しいけど自分からは好きにならない。彼氏にする気もさらさら無い、というフィーリングはバブル期に流行った「アッシー君」や「ミツグ君」を欲する感覚に近い。

この「小学生の皮をかぶったOL」の打算的な正直さは、見ていて実に気持ちがいい。いずれこの主人公が打算ではない恋愛にめぐり会うことが予想されるのだが、最初っから恋に恋する乙女を出さない辺りが上手いし、正しい。

これを観ると、「大好きな彼と初めての×××……」みたいなアオリを表紙に載せているような少女漫画誌が、実際はどのくらい子供を舐めていたか、という事が浮き彫りにされる。

好きな彼とのSEXを礼賛するのもいいけれど、好きでもない彼や彼の事も視野に入れられる位の余裕が出来てからでも遅くは無いよ、と言ってやれと思うのだ。